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「実彩子・・・・・・・・。」
『ねえ。どーゆーこと?』
「実彩っ『何で何にも言ってくれなかったの!!!??』
私は真司郎の進路用紙を、
右の掌で思いっきり
ぐしゃぐしゃにしてやった。
いつも息子がお世話に
なっています。
進路のことなのですが、
前々からお話してました通り
旦那の海外の転勤が決まりまして、
この度一家で
転勤先に移り住むことに
いたしました。
息子の大学の試験は
向こうで受けさせるつもりです。
ですので、環境に慣れさす為にも、
この夏に引っ越すことにいたしました。
急なお話になってしまい、
申し訳ございません。
今までお世話になりました。
そう真司郎のお母さんの字で
書いてあった。
『意味分かんないよぉ・・・・・』
私の首筋を、大粒の涙が伝う。
「ごめん・・・・・・。」
真司郎が泣いていた。
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