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蛍火
蛍火を追って来てしまった
あなたがまどろむ森の木は そこだけが浮かび上がるように 照らされていた
神聖なその場所は 無垢な魂だけが抱かれるように 静かに眠っている…
気が付けば 身体から抜け出した心だけが あなたの安らかな寝顔を見ていた
蛍たちに紛れて 迷い込んだその空間は 時空を超えた場所に たしかに 静かに存在している
誰も信じなくても 蛍火に導かれて 私はたどり着いたのだから
あなたが生きる夢幻の森は
選ばれしものだけの世界…
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