舞い降りた地獄

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その新木の姿を捉えたベンゼンだが、ベンゼンは光線の力を溜めている時、その場から移動することが出来ないのだ。 普段なら、足を地に着けたままでも、尻尾を振って、新木の攻撃を避けようとすることはできるが、園田に斬られた傷がある今、それも叶わない。 ベンゼンは園田から新木の方へと顔を向けた。 光線の標的が新木に変わったのだ。 新木も新木で、大変な状況だ。 受けているダメージはもちろん、銃の残りの弾数も心配しなければいけない。 正確に数えてはいないが、この銃には残りの弾が一発も入っていなくてもおかしくないくらいだ。 そんな中、当たるか当たらないかの距離で、新木は銃を撃つことはできなかった。 ある程度走ったところで、新木は銃を前に出すと、引き金に当てた指に力を込めた。 それとほぼ同時に、ベンゼンの光線も準備が出来て、轟音を部屋に響かせながら、口の外へと放たれた。
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