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「そっか。
ってか、この状況ほぼ誘拐に近いと思わない?」
園田は率直に質問をぶつけた。
この女性も自分と同じ状況下にあるわけだし、単純に意見が欲しかったのだ。
「ん?なんで?」
「なんでって……ほら、眠らされてここに連れてこられたじゃん?」
女性の反応は園田の予想とはかけ離れていて、園田は一瞬言葉に詰まってしまった。
「あはは。
同意書、あんまり真剣に読まなかったでしょ?
書いてあったよ」
またもや女性は意外な反応。
初めて見せる笑顔は、なんの作りもない、思わず出てしまった笑いだった。
就職活動に没頭していて、作り笑いばかりで期限を取っていた園田は、目の前の女性の無警戒な笑顔に懐かしさを感じていた。
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