ミラクル

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珠希を抱えようとして手が止まる。 その顔は赤くなっていた。 「自分の姉ながら可愛いな。寝てる時だけ」 そして珠希を抱え、2階に連れて行く。 女の子の軽さを感じながら。 「お姫様抱っこの欠点発覚。ドアが……」 するっと手が伸びてドアを開けた。 「ほら、開けたから運んで」 「サンキュ……って起きてたのかよ!」 「あんなこと言われたらお姉ちゃん困っちゃう」 両手を頬に当ててくねくね動く。 手の上でやられると迷惑だろう。 まあ、女の全部を許容することが男の役目だが。 「お前……最初から起きてたのか?」 「キスされてから起きた」 「やってねーよ」 「すごい顔近くに……あ、まあ、思春期だし。異性を一番意識する年頃だよね」 「だからやってねーよ。持ち上げる時だよ。頭の中お花畑か」 「バカ」 珠希のはたく 効果は抜群だ!
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