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「なんだよその靴下」
「え?」
「違うじゃん。そんな無理しなくていいっつうのに」
「無理じゃないもん」
「朝は最悪に弱いんだから俺が起こすって」
「大丈夫だって。それにお姉ちゃんの役目だし」
「いいから」
替えて来いとばかりに手で促す。
珠希は少し歩いて振り向き、舌を出した。
「べーー」
高校までは歩いて通える距離だ。
だから歩く。
というか根がおっちょこちょいな珠希は自転車で転ぶし結構有名な進学校でも盗む奴は盗むし。
まるで進学率と自転車が盗まれる率が比例しているようだ。
もう痴漢と泥棒は死ね。
てか人の消しゴム盗んで名前を書く奴死ね。
バレバレなんだよ。
せめて裏の角使わせろ。
「しっかし……相変わらずモテるな」
「え?」
「男女問わず見られてる」
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