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“ヤツ”は、俺の頭に銃口を押し当てながら、勝ち誇った笑みを浮かべてやがる。
「気付かなかっただろう?
俺達はチーム。
散々聞いてたフレーズだが、いつも笑わないようにするのに苦労していたよ」
頭に銃口を付けられると、俺が震えるとでも思ってるのか?
ニヤニヤ笑う“ヤツ”を無表情で見上げ、俺は自分の置かれた状況を改めて観察した。
椅子に座らされたまま、ご丁寧に両手両足をテープでぐるぐる巻きにしやがって、俺の自慢のスーツが台無しだろうが!
「何も話してくれないな?
お前の、今の気持ちを教えてくれよ」
教えると思うか?
イライラさせるなよ。
お前だって、俺と一緒に行動してきたんだ。
俺がどんな性格かぐらい、分かるだろ?
ったく。
何でこうなったのかな……?
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