黄金色の夢

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なのになんで俺は外にいるんだ? いや、外でもないような気がする。 辺り一面、黄金色に光っている。 地面にはススキが生えていて、それがライトを浴びてる訳でもないのにキラキラ黄金色に光っていた。 「なんだこの幻想的な異空間は……」 辺りを見渡す。 人らしき影は見つからない。 「誰もいないのか?」 ーいますよ?ー 「…………!?」 振り返るといつの間に立っていたのか、後ろに大量の尻尾をはやした女の人が立っていた。 ーあの、私、顔に何か付いてますか?ー 「いや、顔って言うか…背中に?」 仰天する俺の顔を見ると女はニッコリ笑った。 ーあぁ、尻尾ですか?ご紹介遅れました、私は九尾の古狐、『玄狐(げんこ)』ともうしますー そう言うと玄狐と名乗るこの人は深々と頭をさげて、無数にはえた尻尾をゆらゆらなびかせた。 「え、えっと…狐?」 ーはいー 「あの、悪ふざけなら帰ってもらえませんか?」 とても悪ふざけとは思えないがな……あれは本物か?…まだ動いてる。 ー可笑しな人ですね?尻尾がそんなに珍しいですか?ー 尻尾と言うか……それをはやした人間がな…と言うか人間か? 「あの、一つ聞きますが?人間ですよね?」
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