予感

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リビングに降りて用意されていた朝飯を頬張りいっきに味噌汁で流し込む。 「もっとゆっくり食べなさい!!喉につまるでしょ!」 母親に叱られる。 「うるせ……ゲフンエフン!」 「言わんこっちゃない……」 「違う!!今のは味噌汁が器官に入ったんだ!!」 「どっちでもいっしょでしょ?いいからもっとゆっくり食べなさい」 「…………はい」 論破されてしまった……。 こんな普通の朝の会話がなんだか新鮮だな。 「あぁ、お兄ちゃんお早う……」 後ろから声がする。振り返ると、寝癖まみれのショートカットの妹が立っていた。 「随分遅い起床で……」 「お兄ちゃん、そこの牛乳ココアにしてアタシにちょうだい」 …………全くコイツは。 「ココアまでの段取りは自分でやれ」 「それじゃあほとんどアタシがやんなきゃいけないじゃん、お兄ちゃんのクセに」 …………それはこっちのセリフだ妹よ。 「お前はいつからそんな兄貴に命令するような生意気な小娘になった?」 「お兄ちゃんが生まれた時から」 「いや、お前俺より後に生まれたろ」 「知らない」 わざとらしく耳をふさぐ妹。 「…………くたばれ」
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