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急に少女が足を止める。
どうやらここが目的地の様だ。
ジメジメと湿った、昼間だと言うのに薄暗い………つまりは校舎裏だ。
昼休みにこんなどぶねずみでも住んでそうな所で昼飯を食べようなんて奴らはいなく、あいにく俺と少女の二人きり……。
女がこんなとこで男に告白しようとでも言うのか?
「あんたに聞いても分からないかもしれないけど、この学校に居るのって皆人間?」
………えっと…。
「あいにく俺には学校にいる全員人間にしか見えないんだけどな」
「そう…馬鹿ね」
馬鹿はお前だ。
ー異様な気配を感じる 人間じゃないなー
強ばった炎離の声。
「そう、でも悪い物じゃない」
少女が続ける。
「ならいいじゃん」
ーたわけ、良くも悪くも無いと言う言葉を知らんのかー
「普通ってこと?」
「馬鹿」
「なら分かるように説明しやがれ!!」
だんだんイライラしてきたな、もう帰ろうか……。
ー知らぬ土地の神がこの地に入りこんだようだ住みかを追われたか?ー
「なぜかしら?土地神がいる限りその土地の自然環境は安定しているはず…」
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