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訳が分からない。
訳が分からないまま、俺はそのまま後ろに投げ飛ばされた。
「いってえ!!?」
背中に衝撃。
そのまま芋虫のように体をくねらせた。
「馬鹿じゃないの?それぐらい、あんたなら屁でもないでしょ?」
ふざけんな!!
俺はその辺の石ころじゃない!!投げ飛ばされれば痛いに決まってる!
「誰だよお前!いい加減にしやがれ!!」
「此木 夏目(くのぎ なつめ)」
凛とした鈴のような声だった、どこか、冷えているともとらえられる。
「誰だよこの女?彼女か?」
「可愛いじゃん。今からどっかで俺らと遊びに行こうぜ?こんなヘタレ置いてさぁ?」
男どもが今度はその少女に目を付け始めた。
「そうね。遊ぼうか?」
少女はあっさり了承した。
しかし、明らかにその体制は遊ぶ時の体制じゃない。
明らかに攻撃体制。
「あ?舐めてんの?」
どうやら男どもも少女には自分たちの言う遊ぶ気などさらさらないと気付いたようだった。
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