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「なんだお前ら、ここにいたのか?随分探したぞ?」
「若葉……!?」
「お前、随分ご大層な物をその身に宿しているな、気付いた時から涎が止まらなかったぞ?」
…………?
何言ってんだ?それに……。
ふいに少女達の話し声が聞こえる。
「あのメガネの肩に乗ってるの…土地神ね」
ーあぁ、沼地の神だなー
「オレは力の小さい神だ、生まれた時からザコだと罵られて来たよ、だが、お前の中の奴を取り出せば別だがな」
若葉が俺を見ながら言う。
「アイ……下がって、あんた狙われてるわよ?」
……?さっぱり分からない。
あれは俺の友人で、その肩に乗ってるのはアイツの弟が拾ってきた亀……。
確か『亀吉』だったっけな?
「あいつ、土地神に随分気に入られてるみたいね」
ー住みかを追われた土地神を育成でもしたか?土地神を拾うとは、馬鹿な奴だー
(育成?そうか、どうせあいつの弟の事だから育てるのに飽きて世話を若葉に任せたんだろう…気の毒な事だ。)
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