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「やっぱり物に宿すと力の消耗が少なくてすむわね」
ーカッだからあれほど日々の鍛錬を惜しむなといっただろう、見ろ、コントロールすら出来てないじゃないかー
発火した木の枝を見てみると、さっきまで渦を巻いていた炎が形を変え、横に幅広いひし形の形をしていた。
「なにこれ?使いにくい」
ー力を多少弱めろ。気を許している知らずの内に力を集中させやすい方向に力が集まっていったんだー
「いつまでやってる?俺はお前らに興味は無いからな」
そう言うと若葉は真っ先に俺の方に向かっていった。
「うっわ………!?」
若葉が容赦なく俺にナイフを振りかざしてくる。
俺はそれをなんとか紙一重でかわし、短命を逃れた。
「次も行くぞ!」
「わ!?止めろバカ!!」
首筋を狙われ、姿勢を低くしてかわす。
「チッ」
若葉の舌打ちが聞こえてくる。
しゃがんだ体制からなんとか体を起こし、そのついでに若葉の背中を蹴り飛ばす。
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