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「おう、戻って来たか」
若葉はさっきと変わらない位置に立っていた。
「当たり前だ」
「お前一人で俺に勝てるとでも?」
相変わらず若葉は右手のナイフをヒラヒラ踊らせている。
「若葉のふりして喋るの止めろよ」
俺は若葉でなく、若葉の肩に乗った亀に言う。
「その身に神を宿しながらも俺の存在に気づかなかったお前の失態だ」
「分かんねぇよ、神だのなんだの……」
「青二才が……不運を悔やめ」
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