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日本の家で言うかもいに頭をぶつけないよう身を屈め、男が部屋に入ってきた。
「うるさいぞ人間、わめくな」
扉をくぐり、背筋を伸ばしたその男の身丈は優に2mを越えていた。
プレイトメイル、と言うのだろうか。男は西洋風の鎧を全身に纏い、腰に剣を二本差している。明確な名前は分からないが柄から鑑みるにコレも西洋風の剣。
そして一番気になるのが、その頭から生えるネコミミ……。
流石に捕まっている身で「男がネコミミとか無いわー」って言う訳にもいかない。
「ちょっと、これどういう事ですか」
「……言葉が話せるならそうと言え」
「話せるに決まってるじゃないですか、なめてるんですか?」
男は据え置きの椅子に腰掛けるとペンと紙を取り出した。
「あー人間、名前は何だ?」
「質問に答えて下さい! どうして僕はこんな所に入れられているんですかッ!」
「知らないのか、珍しいな。性別は……女、名前は?」
「僕は男です! 名前はリョウ」
「すまんな、髪が長いんで女かと思った。姓は?」
「実名を名乗るほど僕もバカじゃありませんよ」
「……備考、反抗心大」
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