†第六被害者―血の舞踏会―†

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「くそ、このわざ……カンナの技に似ている……手首足首から氷が広がる……」 「な、なんとか、ならないでしょうか?」 「わからない、ただ頼みがある、俺のポケモンを一旦ルビーに預かってほしいんだ、こいつらまで凍り付けじゃあ、かわいそうだろ?」 「レッドさん!まだ、あきらめたら……」 「いいから早く!!ここにずっといたら、ルビーも危ない!」 レッドは、ルビーに必死に訴える 横で見ていたピカは、かなり心配そうだ レッドの叫びに応じ、レッドの腰から、モンスターボールを外すと、ルビーは、それをもち、レッドから離れる 「なにをごちゃごちゃ話す暇がありますか……さぁ、行きますよ、スワロ坊っちゃん」 「あぁ!!すいしょう………………“絶対零度”」 絶対零度 当たればどのように強靭なポケモンでも瞬時に瀕死となるわざ 所謂、一撃必殺 そのわざが身動きの取れないレッドと しばらく離れたが、まだ十分に距離がとれていないルビーへと 襲い掛かる もう全てが終わる……そう思った瞬間のことだった 「いやぁ、あっぶないなぁ、スイクン君!またまた、芸者がどうとかいう話なのかい?」 目の前に現れたのは、炎で身を包んだ鳥 形が人間状にかわる 赤髪を腰まで伸ばし一つにまとめ、赤い胸元が大きく開かれた開襟シャツを着て白いジーパンをまとう人物がルビーとレッドを背にスイクンと相対する 「貴様…………」 顔を歪め、不愉快なものでも見るかのような目付きで相手を睨み付ける 「相性は、オイラの方が有利だぜ?スイクン君!」 スイクンに対しこちらの青年は、腕組みをし、かなり自信満々、ご満悦のようである 「貴様………… ファイアーか……」 「火炎ってよんでほしいなぁ~」 笑顔でファイアーがスイクンに返した
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