†第六被害者―血の舞踏会―†

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「さすが、グリーンね……」 ブルーは、独り言のように、ぼそっとそう呟く 「あぁ……育てる者ってのは、名だけじゃない」 ブルーの言葉にシルバーも同意する 「さっき捕まえたロコン、あたしじゃ正確に力量ははかれないけど、確実に30いや、40はあるかもしれない!!」 「それなら、なぜ進化させないんだ、グリーン先輩は……」 「わからない、何か戦略があるかもしれないわね」 ブルーとシルバーは、草むらでグリーンとヤヨイの試合を見守っていた 「ロコン!火炎車!!」 グリーンの攻撃は、一層荒々しくなる 「あらら、反撃するのが手一杯かしら?」 「……………っ……!」 グリーンは、肩口を押さえながらよろよろ立ち上がる 「うるさい、まだ、始まったばかりだ」 「無駄よ、まず、たった一匹であたしたちに立ち向かおうって構えがよくないわ!」 ヤヨイは、オコリザルに攻撃命令をしながら話す だが、攻撃命令を口に出さない まるで、口に出さなくとも、ポケモンに届いているかのような……… 「ポケモンは、ポケモンはゴミじゃないわ!!」 ヤヨイから出た、予想外の言葉に一瞬気を緩めたグリーンは、オコリザルのからてチョップをもろにくらった
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