†第七被害者―33人のジムリーダー'S―†

3/23
前へ
/328ページ
次へ
『エリカァアアアア!!!』 思わず受話器を耳から遠ざけたエリカは、驚きながらも冷静に電話ごしの相手に返事をする 「少し落ち着いて、カスミ」 『ご、ごめんなさい……あ、今ねタマムシ精鋭軍のチバナさんから連絡あったからさぁ~』 涙声で訴えるカスミを、エリカは表情が想像できてしまい、ふいに笑みがこぼれる 『あ、何、笑ってんのー!』 「いえ、こっちの都合よ」 『えぇー、あ、それよりさバタフリーちゃんと来たよ!!』 「それはよかったですわ」 エリカは、バタフリーの行き先がカスミであったことに少し安堵した 本当は、レッドに送りたかったが流石にあの手紙の内容では、レッドが慌てふためくだけであっただろうから… 『それよりエリカ!!何あの手紙!!“自分の気持ちに素直になりなさい”って大きなお世話よ!!』 そう、手紙の内容とは、この事である 「あら、でしたらそのツンデレ直してはどうです?」 クスクスと笑いながらエリカが問い掛ける 『うるさぁーい!!』 そう、カスミが叫んだあとカスミの後ろから声がする 『あのさ、そろそろ俺にも変わってくれよ、カスミ…』 『あ、ごめん、タケシ!』 後ろの声の主は、タケシであった 『エリカ、目覚めたそうでよかった』 「えぇ、ご心配感謝いたしますわ」 タケシは、少し沈黙し ある言葉を言う 『レッド達の事なんだがな……』 「レッドがどうかいたしました?」 『いや、レッドというかイエローとプラチナがだな………』 タケシは異様な間をあけるエリカには、ただただ、嫌な予感しかしない 彼女が寝ていた間の事件だから知らないのも当然である 「タケシ?イエローとプラチナがどうしたんです?」 『…………悪い、俺にも説明がしにくいんだ……悪いけど、精鋭軍の人に聞いてくれ!じゃあ、また連絡するな!お大事に!』 そう言い残して、タケシは、ポケギアを切ってしまった
/328ページ

最初のコメントを投稿しよう!

310人が本棚に入れています
本棚に追加