310人が本棚に入れています
本棚に追加
『エリカァアアアア!!!』
思わず受話器を耳から遠ざけたエリカは、驚きながらも冷静に電話ごしの相手に返事をする
「少し落ち着いて、カスミ」
『ご、ごめんなさい……あ、今ねタマムシ精鋭軍のチバナさんから連絡あったからさぁ~』
涙声で訴えるカスミを、エリカは表情が想像できてしまい、ふいに笑みがこぼれる
『あ、何、笑ってんのー!』
「いえ、こっちの都合よ」
『えぇー、あ、それよりさバタフリーちゃんと来たよ!!』
「それはよかったですわ」
エリカは、バタフリーの行き先がカスミであったことに少し安堵した
本当は、レッドに送りたかったが流石にあの手紙の内容では、レッドが慌てふためくだけであっただろうから…
『それよりエリカ!!何あの手紙!!“自分の気持ちに素直になりなさい”って大きなお世話よ!!』
そう、手紙の内容とは、この事である
「あら、でしたらそのツンデレ直してはどうです?」
クスクスと笑いながらエリカが問い掛ける
『うるさぁーい!!』
そう、カスミが叫んだあとカスミの後ろから声がする
『あのさ、そろそろ俺にも変わってくれよ、カスミ…』
『あ、ごめん、タケシ!』
後ろの声の主は、タケシであった
『エリカ、目覚めたそうでよかった』
「えぇ、ご心配感謝いたしますわ」
タケシは、少し沈黙し
ある言葉を言う
『レッド達の事なんだがな……』
「レッドがどうかいたしました?」
『いや、レッドというかイエローとプラチナがだな………』
タケシは異様な間をあけるエリカには、ただただ、嫌な予感しかしない
彼女が寝ていた間の事件だから知らないのも当然である
「タケシ?イエローとプラチナがどうしたんです?」
『…………悪い、俺にも説明がしにくいんだ……悪いけど、精鋭軍の人に聞いてくれ!じゃあ、また連絡するな!お大事に!』
そう言い残して、タケシは、ポケギアを切ってしまった
最初のコメントを投稿しよう!