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「アルセウスさま!!大変ですわ」
「どうした、かぐや?」
かぐやの愛称で呼ばれたポケモンは、三日月の化身として有名なクレセリアである
「えぇ、ダイヤに、気質がありますわ」
「なんだと?そんな情報は、知らなかったな……なるほど確かに、ダイヤは敵目前で漫才をする程であったな」
「えぇ、“前向き”で“本当の英雄”の気質……ですわね」
「あぁ、王にも、あんな過去があったんだ」
「えぇ、敵にも情けをかける慈愛、慈悲に溢れるイエローとダイヤには、きっと対抗策になりますわ」
「しかし、今、イエローが王への囚われの姫となっている以上は、彼らの気質を呼び覚まさなくてはだめだ」
「えぇ、王もきっとそのことがわかっていたんですわ……彼女が自分にとってもっとも必要で、もっとも危険なのかを……」
「あぁ………」
かぐやとアルセウスの間に沈黙が起こる
かぐやは、複雑な表情で個室のドアを見つめる
そして、アルセウスは、決意した
必ずや、図鑑所有者を王のもとに届けると……
彼らなら、王のことを理解してくれると信じて…
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