†第三被害者―行動開始―†

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サイクリングロードを通りカントー北側までやってきた、なにやらせわしなく当たりを見回していたブルーとグリーンは、手を腰のモンスターボールにあてていないことから、警戒心は、全くと言っていいほどないらしい 「おっそいわね~、あの子、もう30分にもなるわ」 二人が探しているのは、ブルーの弟のような存在、そして、ジョウトの図鑑所有者でもある、シルバーだ 「ブルーねえさん!遅くなってごめん」 はぁはぁと、息を切らしながら走ってくる 普段は、氷と言っても過言ではないほど、氷のような眼差しだったり、性格だったりする、だが、ブルーが関わっている場合は、別だ。彼は、ブルーを実の姉のように慕い、今でも慕い続けている 「いいのよ!それより、シルバー、あなたに聞きたいことがあるの」 「俺に?」 ブルーは、今までの経緯をすべて、彼に話した すると彼は、こう言う 「いや、父さんは、今回なんの関わりもない、未だ病状も良くならないしね」 彼の父は、あのカントーを轟かせた事件に関わっていたロケット団のボスサカキだ。彼も、ナナシマ事件まで、父が何者か知らなかったが、ナナシマ事件のある出来事がきっかけで、サカキが実の父であると同時に、父との和解も果たした ブルーは、ロケット団が今回の事件で関わりを持っていないかどうか、ロケット団ボスを父に持つ、シルバーに直接聞きにきた、というわけである 「そっかぁ、今回は、ロケット団は、関わりなしかぁ~」 残念そうに落胆し、がくっとなる、ブルーをよそに、グリーンは、こう続ける 「じゃあ、シルバー、聞くが今回何か、気になることがあるか?」 「気になること?………しいていえば、なぜ、一番を狙うか、一番好きなポケモンばかりというのが気になる」 「なるほど、確かにな」 「頭の回転のいい“奴”のことだ、何かに感づき、敵にそれを悟られだんだろう」 彼が奴と呼ぶ存在は、ただいま療養中のゴールドだ 「あなたが人を評価するなんて珍しいじゃない!」 滅多に人を褒めず、貶すことなら、何度もしてきた、その少年は、ゴールドを評価していた 実際彼は、ゴールドに少なからず、憧れがあった 光の中で育つゴールドと違い、シルバーは、闇の中で育ってきた 常に常に闇が寄る、シルバーは、それを自分でも、悩んでいたらしいが、父と和解してからは、彼も闇と付き合っていくことを選んだ
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