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―タマムシシティポケモンセンター
「………う…ん」
肩に違和感を感じ、レッドは、起床する
すると、肩の違和感は、レッドの肩にもたれかかったイエローだった
しかし、やはり、そこはレッド、特に気にする様子もなく、ぼーっと空を眺める
「ぅん………」
しばらくして、イエローが目を擦りながら起床する
「ふぁ、あれ?レッドさ……ん?」
「お、起きたかイエロー!」
「ん、はい………!!」
イエローは、眠気が覚めて正気になった瞬間、あることに気付く
自分は、レッドの肩にもたれて寝ていたのである
「す、すすすみません、レッドさん!!ボク……」
おろおろしながら、イエローは、顔を真っ赤にしてあわてる
「…………何が?」
レッドは、なんのことだか、これっぽっちもわかっていなかった
「いや、だから、レッドさんに…………寄りかかって…寝ちゃっ……たことです…」
イエローの言葉は、ゴニョゴニョとだんだん小さくなりながら、言う
「なんだ、そんなこと!別に、かわいかったからいんじゃない?」
こういうことまで、さらっと言ってしまうもんだから、この人は、ある意味ゴールド以上の問題児である
イエローは、期待通りの反応で、真っ赤になったまま、固まっていた
「さ、昨日、作戦途中で寝ちゃったからさ、また、エリカと、ゴールドの様子をみて、作戦会議しよ!」
「あ、はい!」
イエローの化石化は、レッドの現実的な発言によって解かれた
(そうだ、今は、事件の捜査中だった、いけないいけない……)
自分のことを、なんて不謹慎なんだろうと思いながらも、心は、弾んだまま、イエローは、レッドと一緒にポケモンセンターを後にした
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