†第五被害者―人形の舞―†

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レッドは、闘志を燃やしながらも、苛立ちを押さえ切れていない、その理由をクリスは、なんとなくだが、わかっていた いくら、彼女達の作戦とはいえ、無理やりにでも、助けていれば、イエローを危険なメに合わさずにすんだからである レッドは、憎んでいた、自分の無力さに クリスに、その気持ちがわかっていたのは、クリスも同じく、いつもムチャクチャな彼、ゴールドの行動を予測しなかった甘さだから、と思っていたから ダイヤも、パールも、お嬢様を護る使命だったはずなのに、その使命を背くようなことをした 後悔と自責の念 思えば、誘拐事件が始まった………いや、過去の数々の事件が起こったときだって 苛立ちが積もっていくのは、わかっていた 仲間を傷つけられる度、苛立ちは、大きくなる 「一体、どうすれば、いいんだ………」 レッドの口から漏れたため息にもにた一言が、沈黙の中に流れた
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