始まり

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通話を切ったあと、携帯を机の上に置いた。 一真、真由に届いたってことは…? 一真と真由とは同じ高校の同じクラスだ。もしかしたらクラスのみんなに届いているのかも? 俺は再び携帯を手に取りクラスの誰かに電話をしようとした。 するとまた携帯が鳴る。 まさか…。 そろそろ10分が経つころかもしれない。 俺はゆっくりと発信者を確認した。 着信『春川一真』 またかよ! 俺は一応電話に出た。 「もしもし?」 「もしもし!俺楽しみでたまんねーよ!」 ホントに信じてんのかよ…。 「用は?」 「冷たいこというなよ!龍也も楽しみなんだろ?」 「こうしているうちに電話が来て、通話中で出れない、ってことになるかもしれないぞ」
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