序章

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「お見事」 軽い拍手と共に、扉が開かれ先ほどの男が入ってくる。 私は持っていた二丁の銃を彼に向けた。 「無駄だよ。弾丸は三発しか入ってない」 男の言葉に、私は驚く。 では女性はすでにガラスケースの時点で弾はなかったと言うことになる。 撃たなくても勝てていたのか。 私は試しに銃の引き金を引いてみる。 カチリと音はしたがやはり弾は出てこなかった。 男の後ろから来た二人の黒スーツの男が倒れた女性を抱えあげ、再び扉の奥へと消えていく。 空間には、私と男の二人きりとなった。
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