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球体の中の【ローズ】が目をゆっくりと開く。
水に髪をなびかせながら、硝子にゆっくりと指を触れさせる。
その指に硝子越しに触れながら、エックスはそっと呟く。
「おかえり、ローズ」
その声に安心したのか、【ローズ】は再び瞳を閉じる。
しかし、そのあと。
「目覚めよう、ローズ。
私の復讐への力となるために」
復讐?
私はエックスの言葉に首をひねる。
そのままエックスは手元の機械を何度か操作すると、フォン…と機械音が響き、中の水が一気に排出されはじめる。
【ローズ】は水の加護を失い、その場に力なく倒れ込んだ。
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