第九章

26/36
前へ
/237ページ
次へ
球体から【ローズ】を連れ出したエックスは、彼女を床に寝かせると、懐から銃を取り出し彼女に向ける。 「お前は、私のローズを殺した。 だが、今は殺さない。 すべての原因であるGに復讐するまで。お前は私の駒なのだよ。 人形め」 エックスは、ローズのこめかみに銃口を向けると、安全装置を外す。 「…G」 となりにいた部下が不安そうに声をあげる。 私はそれを手で制止しつつ、自ら扉を開く。 その音に気づいたエックスが、さっと銃を懐に隠すとこちらを見た。 「エックス、ここにいたのか」 私は彼に対して、わざとらしく心配そうな演技をした。
/237ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1616人が本棚に入れています
本棚に追加