第九章

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「それにさ。彼女は思い出してる。 チップがあっても過去の記憶を」 シスタースネークの事件のとき、出血をみて動揺した彼女。 『あの人の血が』 それは、かつてシスタースネークに瀕死の重症を負わされたエックスを思い出したから。 「それは彼女の意思の強さだよ。 機械に逆らえるほどのエックスへの強い想い。 その好きな人が道を外れたら、なにをしてでも正すだろうよ。 ローズならな」 「ローズ姫なら」 確かに。 ガーネットは心の中で思う。 任務のたびに、例え記憶をなくしていても彼女は立派にこなしていた。 「昔から責任感の強い娘じゃったからの。ローズは」 ジェイの言葉にGが付け加えた。
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