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複数のジープが暗闇の道をひた走る。
私は、エックスとドン・ラビンの乗るジープの後ろに膝を抱えたままうつむいていた。
頭の中は真っ白でなにも考えられない。
彼らがなにをするのかは理解している。
それは殺戮。
それは殺しあい。
止めなくてはならないことなのに。
なぜか私は動けない。
持っている銃で二人の後頭部を撃ち抜けばいい。
なのに。
動けない。
空には満天の星空が広がっているのに。
私の心は星ひとつない暗闇のままだった。
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