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「もう少しで目標地点に到着だ」
ドン・ラビンがナビを見ながら私達に告げる。
「やっと。やっと夢が叶う。
ローズの敵をとることが出来る」
エックスが口元を歪ませて嬉しそうに呟く。
それは、愛ゆえに。
それは、オリジナルのローズのために。
歪んだ愛の形。
…私には、向けられることのない愛。
私は、オリジナルではないのだから。
なのに逆らえないのは、なぜだろう。
クローンに残っているオリジナルの記憶?
それとも、オリジナルを殺してしまった私は、彼にたいする贖罪のつもりだろうか。
私はすでに自分の心すらつかめなくなっていた。
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