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手の枷が外れ、私はその場に崩れ落ちる。
かなり長い間吊るされていたのだろうか。
全く身体の自由が効かなかった。
それでも私は立ち上がろうと、手足にぐっと力を込める。
膝に手をつき、吊るされた鎖に掴まりながらなんとか立ち上がった私に、男は短く口笛を吹いた。
「やはり、素質はあるようだな」
素質?
なんの?
聞き出そうとしたとき、男は何かを私に放り投げる。
私は鎖を離し、それを受け取った。
ずしりと重い感触。
手に伝わる冷たい温度。
私の手の中には、黒く輝いた拳銃がおさめられていた。
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