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朝起きたとき自分の部屋の窓から見える景色、最近はほとんど この景色しか見ていない。動けないわけじゃない 他の景色を見たいと思えば見にいける。
ただ 『見たい』って 気持ちが 僕の気持ちの中で 起こらない。
人はみんな何かに感動したときや、何かに喜びを感じたとき、その感情を表すひとつの手段として声を出す。
だって ジェスチャーだけじゃ 伝わりずらいから。
そうだよ 伝わりにくい表現しかできないなら 何かをしたい 何かを見たいなんて思わなきゃいい。
そして僕は またベッドに戻り ふてくされたように 眠りにつく
そして夕方くらいに目を覚ますと 携帯にメールが届いていた。
メールの送り主はRINだ。 彼女と知り合ったのは 何処にでもあるような掲示板サイトだった。
声が出せなくても自分の 気持ちが伝えられる、 僕にとってメールはなくてはならない存在だった。
【RIN】起きてるかな?起きてたら返事してこれから 遠い親戚のお葬式なんだ。まぁ私は全然知らない人なんだけどね。着て行く服を迷ってる…SOS!
RINは 優柔不断な性格で、 この前なんかお酒を止めるか タバコを止めるかで迷っていた、 RINの話ではお酒もタバコも好きでやっているわけではないらしい。 お酒は嫌な事を少しでも忘れる為 タバコはイライラを静める為らしい。
僕にしてみれば どっちでもいい話で…。
だけどRINは 僕に意見を求めているわけだから それに答えたい気持ちもある。
そして僕はそのとき タバコを止めればいいんじゃないかな と送信した、何故かと言われれば、タバコの方が体に悪いイメージがあったからで、それが正しい答えかどうかは分からない。
そして 今現在、RINはタバコもお酒も止めてはいない…。
だけど僕も僕でRINとメールすることはひとつの 証で、自分がここに 居るという確かな証。
だからRINがたとえ実行しない 質問をしてきたとしても 僕はそれに答えよう。僕が答えることで 少しでもRINの優柔不断が軽くなるならば。
そして僕はまた、今日来たメールの返事を打ちはじめた
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