†第一章† 第一の宝

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(……本当にここでいいのか?) 俺は廃屋と化した屋敷の前に立っていた。 自分の情報収集能力に絶対の自信を持っているが、この場所は出来ればハズレて欲しかった。 長年放置された屋敷の壁には蔦が絡まり、所々窓のガラスが割れていて、長年人の手が入っていないことがわかる。 確かに潜伏場所にはいいかもしれないが、あまりこの中に入りたくない。 埃だらけの床を歩くのも嫌だし、万が一クモの糸に絡まりでもしたら……と想像するだけで寒気がしてくる。 でも……、 入らないと何も始まらないし。 俺は覚悟を決めて、潜入することにした。
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