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『おい、541番。さっさと歩け。』
この建物の中ではみんな名前ではなく番号で呼ばれる。
ボクについた番号は541。
ずっと続く長い廊下を2人の男の人にロープで引っ張られながら奥に歩いていく。
『二日酔いで仕事休んだだけでム所入りも災難だけど…』
『あの部屋に入ることになるとはな…』
なんかボソボソと話す声が聞こえる…
「地獄を見る」とか「生きて帰ってこれない」とかよく聞こえないや。
それよりも周りの扉から目だけ出できて、ボクをジロジロ見てくるほうが気になる。
しばらく歩いて、降りて、曲がって。
たどり着いた扉はいままでとおんなじ。
けど、鍵が多い?
ガチャガチャと何個かの鍵が外され、ギーっと音がして扉が開いた。
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