闇の中で出会うモノ

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夏休み。   朝から小学校の友達と遊びまわり、疲れ果てていたせいか、家族で夕食をとった後すぐに床に就いた。   数日遊びっぱなしの疲労も手伝ってすぐに眠りに落ちていった。     何時間寝ただろうか。 ふいにトイレに行きたくなって目が覚めた。   枕元にある時計を見る。 夜中の2時過ぎ。   家族は当然寝てる時間で、真っ暗い家の中はシンと静まり返っている。 少し怖い。 かと言って我慢するのにも限界がある。 漏らすよりは……   親を起こしてトイレまで一緒に来てもらおうかと考えたが、高学年になってもまだ一人でトイレに行けないのかと冷やかされそうだったのでやめた。   電気を点けないまま静かにドアを開け、寝室から廊下に出る。  どこかの窓が開いているのだろう。 夜の冷たい風が頬を撫でた。
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