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次の日は二日酔いからくる頭痛で目が覚めた。
泣いたのもあって、いつもより酷い。
まだ夢の中のゆっこを起こさないように
静かに台所へと向かう。
私の朝は珈琲一杯から始まるから。
それに、二人分の朝ごはんを作らなくちゃいけない。
「なんかあったかな。」
お湯を沸かす準備をしながら
ぽつりと呟いて冷蔵庫の中身を確認する。
「…あるのビールとツマミだけて。」
家庭的な女の子には程遠い。
このチョイスがおっさんみたいだな…。
ふと、昨日キラキラ笑顔の店長さんが言っていた言葉を思い出す。
―楓ちゃんオッサンみたい。
「"可愛いげのある女の子"とやらは
こういう所から違うんだろうな。」
自分で言ってて虚しくなる。
「よし。」
これ以上暗くならないように、声をだして
財布片手に玄関へと向かう。
何か材料を買ってきて作ろう。
珈琲はそれからだ。
と言っても今はまだ朝の6時。
スーパーなんてやってないだろう。
「んー。仕方ない。」
結局私はコンビニに行く事にした。
扉を開けると少し冷たい風があたしの頬をかすめる。
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