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「随分と幸せそうな顔で食べるんですね」
佐賀がミニトマトをモグモグしながら言った。
「当たり前だ、冬子の手料理は全て俺好みの味加減だからな」
そう言って、また一口、また一口と、弁当を食べ進める。
「食事は毎日作ってくれるしな、料理はお手の物。おまけに掃除洗濯とかもやってくれるしな」
「相変わらず、全て任せっきりなんですね」
「いや、俺だってさすがに悪いと思って、料理とか掃除とか手伝おうとしたらさ、『兄さんはゆっくりしててください』って言われた。お前も俺んちに泊まった時、何か手伝おうとしても断られたろ?」
「あぁ、そういえばそうでしたね」
そんな昔話を交えた会話は、休み時間の終了とともに終わりを告げた。
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