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交番で確認してもらった結果、その辺りには、それらしきアパートは二つある、との事だった。
そのうち一箇所は、大家さんと連絡が取れず、もう一箇所には、連絡は取れたものの、僕のお袋の事を知らないばかりかか……
満室で、入居の予定すらないとの事だった。
「では、その連絡が取れない方をあたって見ます。……どうも、ありがとうございました」
僕は、お巡りさんにお礼を言うと、交番を後にして、新しく書き直してもらった地図を頼りに……
大家さんと連絡が取れないと言うアパートへ向かって、歩き始めた。
その道すがら、サイレンを鳴らした消防車が、僕の横を通り過ぎる。
「おぉ、こっちでは消防車も大きいんだなぁ。でも、火事かぁ……怖いよねぇ。大事なものが、一瞬で消えてしまうんだから。
僕も、これからは一人暮らしになるんだから、火の元には気をつけないと……」
そう、つぶやきながら歩く僕の横を、もう一台、別の消防車が通っていった。
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