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「ってそれ誰から聞いたんだ?」
横目でブレインは聞いた。
「聞き耳立てていた!」
自信満々に答えた。
周りは怪盗を目指す素人ばかり。そんな中に三人は居る。
「そういえばさー、二人共、どうして怪盗になろうと思ったんだよ?」
何故か準備体操をするバドリィは、後ろに立つ二人に問うた。二人は、え、と驚いた顔をさせ、視線を下に下げる。
「?」
二人の返答が無いのに気付き、上体を後ろに反らした。
「何だよ、言えない事なのかよ」
共に視線を下げる二人は頷いた。
「そうよ…」
「そうだ。勘弁してくれ」
二人の様子に首を傾げながらも、まぁいいよ、と言って彼は、上体を戻した。
「にしても、早く始まんねぇかな」
「…何言ってんだ。始まるのは正午ちょうどだ。まだ10時だぞ?」
ブレインの言葉にバドリィはグルリと体を反転させる。その顔は、何も知らなかったようだ。
「は!?聞いてねぇしコノヤロー!!」
「五月蝿い」
横で耳を塞ぐローズ。
「じいやから貰った紙に書いてあった」
「はぁああいぃ!?」
「五月蝿いってば!!!」
ローズは、声を張り上げるバドリィの耳元で怒鳴った。
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