過去の序章に過ぎず。

9/15
前へ
/625ページ
次へ
 すると、ローズがブレインの方へ向き直った。首傾げるブレインにローズは聞いてきた。 「…ブレイン。貴方昔からいつもその指輪身につけてたわよね?」 「…ぇ、あぁ」  ぎこちなく笑うブレインは、右手薬指に嵌める指輪に目を向けた。 「誰から?」  ローズは詰め寄った。と、横からバドリィまで詰め寄ってきた。 「ぇ、お、あっ…」  言葉が詰まるブレイン。 「昔は指輪が大きすぎて、ペンダントにしてたよなブレイン。指輪がぴったり入るまで大きく育って、お父さん嬉しいぞ」  バドリィは笑いを噛み締めながら、ブレインに言うが既に口が笑っている。 「ばっ!誰がお父さんだ!?こんながたいの良い親父は要らん!」  余りの事にブレインは叫んだ。余りの驚きようにバドリィは、腹の底から笑い出した。クスクスとローズも笑い出す。
/625ページ

最初のコメントを投稿しよう!

85人が本棚に入れています
本棚に追加