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いつしかブレインも笑っていた。
三人の笑いが落ち着いた頃、ブレインが言ってきた。
「…たくっ。これは母さんの形見なんだ…顔も覚えてない母さんから貰ったんだ」
指輪を撫でながら、ブレインは微かに笑みを浮かべていた。しかし、何処か悲しいような笑みにも二人には見えた。
「…そうだったのね」
「そうなのか…」
二人はしんみりとした顔になる。
ブレインは、二人の肩を二回、優しく叩いた。二人が自分の顔を見ると、彼は笑ってみせた。二人も笑みが零れる。
「さ、始まるまでどうする?」
笑顔を浮かべながら、二人の肩から手を離したブレインはそう言った。
「そうね。まだ時間はあるし、他の人達も殆どどっか行っちゃったし…」
ローズは辺りを見渡す。
「うぅ…ハンバーガー食いに「「却下」」
バドリィの言葉に二人は否定する。
「ピクルスあるから俺はやだ」
「肉肉しいのはちょっと嫌」
そんな二人の冷たい言葉にバドリィは、膝を抱えて、その場に疼くまった。
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