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そこには、6歳ぐらいの少女が唄っていた。
少女にしては、なんて切ない歌だろう。
あ…早く戻らないとな。
そこから離れ、ローエルは走った。
アジトに戻ると皆、戻っていた。ローエルの顔の出血を見るなり、奇声を上げる。
「ごめんごめん」
「ローエル兄ちゃん怖いよー」
エリオとタトは泣きながら、言った。続いて、呆れた様子でタキが言う。
「ほらお兄ちゃん、水で顔洗ってきて」
「ごめんよタキ…」
「ん、タオル」
エスタニアが、タオルを渡してきた。
ローエルは顔の血を流していると、タノが足を掴んできた。見ると、包帯を持っている。
「にーちゃ、包帯マキマキー」
「ありがとうタノ」
ローエルは拾ってきた鏡を見ながら、少し血の滲む顔に包帯を巻き付けた。
「さて、筋トレの時間かな!」
タノと皆の居る場所へと戻った。
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