BODILY-家族-

10/17
前へ
/625ページ
次へ
 タミヤが来ていた。ローエルを見るなり、腹を抱えて笑った。 「ナハハハハ!ローエル!どうしたそれ!?」 「うるせぇじじい!猫にやられただけだよ!!」 「ナハハハハこりゃあ傑作だ!!それ一枚!」  カシャッとシャッター音が聞こえた。 「あ!てめぇ!」  何処から出したのか分からないカメラに向かって、ローエルは飛び込んだ。 「馬鹿!タックルは―ぐはっ!!」  もろに腹に入ったようだタミヤは倒れた。皆は笑う。  ローエルはぶつくさ言いながら、カメラのメモリーを開いた。しかし、写真が一枚も入っていない。  あれ?、と思ったローエルは首傾げた。  それを見るタミヤはニヤニヤと笑う。 「盗めないようじゃ怪盗にはなれないよー。使ったのはこっちだよー」  ローエルは頬を膨らませて、彼を睨んだ。
/625ページ

最初のコメントを投稿しよう!

85人が本棚に入れています
本棚に追加