BODILY-家族-

15/17
前へ
/625ページ
次へ
 扉を開けると、そこにはタツ以外の皆が居た。  床に座らされ、頭には銃口が向けられていた。タトとエリオ、タノは泣いている。涙をこらえるタキも分かる。エスタニアは俯いている。  皆銃を持っている。全員で大人が十人居る。 「俺がリーダーだ…皆を離せ」  ローエルの肩が震える。 「全員捕まえるのは大変だった」  一人の男が口を開く。 「しかし、今の今まで、やりたい放題だったな」 「っ」 「主謀者が9歳の餓鬼とは…どこの貧民の子供たちだが…」  馬鹿笑いをする。 「黙れ!貧民達の事も考えない馬鹿どもが!!」 「フッ…人生は金だぞ餓鬼!金があればかんたんに生きていけるんだ!」  ローエルは、ドンッと近くにあったテーブルを殴った。テーブルの脚が折れ、テーブルが倒れた。 「!?」  大人達は目を見開く。
/625ページ

最初のコメントを投稿しよう!

85人が本棚に入れています
本棚に追加