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目線の先には、大量の血を
流して、こちらに背を向けて一人の男の足元に倒れるタトの姿。
と、エスタニアが発狂した。
「嫌ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」
それを近くで見るエリオ達に言葉が無く、ローエルも何も言えずに唯唯、彼の後ろ姿を見つめていた。
「お、俺のせいじゃねえ…こいつが突然…」
タトを撃ったであろう男が口を開いた。他の仲間が顔を見合わせる。
「こいつ撃とうとした瞬間、銃掴んで銃口を自分に向けたんだ…」
男の手が震えている。
「多分・・・左目打ち抜いたと思ぅ・・・」
ローエルはガタガタと歯を打ち鳴らしながら、タトに駆け寄った。ゆっくりタトをこちらに向ける。
「!!」
案の定、彼の左目から多量の血が流れていた。
息はある。
「い、医者だ!!」
突然、敵対していた大人達が慌てだした。
「っ」
そこで、ローエルも撃たれた痛みで意識を失った。
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