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街へと来た。
彼女達は貧民ではないだろうから、こっち側に居るだろう。
あちこち歩いていれば、いつも調達に入る店の亭主と目が合った。だが、気付いていない。
ローエルは無視して、また散策を始める。
月達はなかなか見つからない。なら、ホテルとかに泊まっているのだろう。
ホテル街へと足を向ける。
しばらく探したが、見つからない。
うぅ~ん
唸る。
と、後ろから誰かが肩を叩いた。ハッと振り返ると
「じ…じじい」
タミヤが居た。
不思議そうな顔をしている。
「ローエル、どうしてこんな所に…?」
「あ、いや、人を探してて」
こちらに向き返る。
「そっちこそ、何をしてるんだよ?」
「いや仕事をしてるんだよ」
そう言ったが、違和感を感じた。
「…ここ、スラム街じゃねえよ?」
「いやいやいいんだよ」
ローエルは眉を顰める。
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