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盗んだであろう物をタミヤはテーブルの上に置いていく。
綺麗な宝石や子供が持っていそうなおもちゃなどある。
「これは、スラムに住む子供達のもので盗られたものなんだよ。よくあるんだ。貧民でもいいものがまわりに沢山あって、それを狙う悪徳な金持ち共がね」
ローエルはじっと彼の話を聞いていた。
「これも僕達の仕事なんだよ」
ローエルは思った。
まるで怪盗Gの生き写しのようだ、と。
「じゃあじじい達は、善の味方なんだな…!?」
「え、まあそうだね。これもじいやのお陰かな」
「え?」
「あ、いやなんでもないよ!」
タミヤは口を濁した。
「じゃあ、じじい。俺にその力を分けてくれよ!」
「……言うと思った」
ローエルは、え、となった。
「君の夢は、じいやから聞いてたんだ。実は」
笑いながら言うタミヤは何処か嬉しそうだった。
「僕達で良ければ力は貸すよ」
ローエルは、歯を見せて、笑った。
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