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朝。
ああ朝はなんて辛いんだろう。
ローエルは目をこする。
気付けば、炊事当番はタキとエスタニアに任されるようになっていた。
「兄さんご飯冷めちゃうよ?」
タキがローエルを起こしに影から顔を出す。
「置いといて・・・他の皆は?」
「食糧調達に行ったわ」
「そうか」
弟達も自分の力と兄弟の力で食糧を盗りにいけるようになった。
皆、成長した。
罠も作りおきしておかなければ、いけないぐらいだ。
「あー俺ちょっと食べたら、タミヤのところ行ってくるわー」
「分かった」
食べ終わり、タミヤの元へ向かった。
「いらっしゃいローエル」
「じじい早急に時速100㎞で頼む!!」
「え、ちょ、何言ってんの?てか、ローエルじゃ理解できないんじゃ…」
「う!分かりやすく早くだ!!」
期待が湧き上がる。
「はいはい。じゃまず…その筋肉を活かしたいね。あとは」
「俺はこれでも、罠を作る。張るは大得意だ!」
「そっか。で、自分が引っかかっちゃ駄目だよ?」
「分かってらあ!!」
タミヤは笑い、顎に手を当て、考える。
「ローエルはやっぱり銃撃戦、肉弾戦にはもってこいかなぁ…計画性にあたっては弱いかなあ…」
ぶつぶつ言ってる。
「よし」
決まったようだ。
「いいかローエル。盗むにあたってpoliceやターゲット達が宝を盗まれまいと撃ってくる。そこでだ!仲間を護りながら、宝を持っていく事になるだろう。だから、君が罠と肉弾戦に強くなることで仲間の身も軽くなる!」
「じゃあ、武器を扱えるようになればいいのか?」
「ああ筋肉があるお陰で銃の反動にローエルは動じないない筈だから、大きい物も扱えるようにするといい!」
ローエルは納得したようで大きく、頷いた。
「まあしかし、他のスキルにあたっては他の人がやった方がいい…」
「ああ大丈夫だ!!」
ローエルの中で、レイリーとトリシアの顔が浮かんでいた。
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