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「ヒック、早くその不届き者を斬れ~!」
一人の家来が刀を上段に構えて走って来やがった。
思いっきり切りかかってきたけど傘差したままでも避けられる。
大振り過ぎんだよ。
避けたついでに腹部に蹴りをお見舞いしてやった。
「お~飛ぶ飛ぶ」
俺の蹴りをくらった男は元いた位置より奥まで吹っ飛んだ。
ちょっと強く蹴り過ぎたか。
「お、おのれ~!!」
「貴様、見た所刀を帯びてないではないか。丸腰で戦おうとは……笑止!!」
刀?
確かに腰には差してないな。腰にはな。
次は二人が同時に走って来た。
左右には避けられないってか?
仕方ないな。
じゃあ見せてやるよ俺の“刀”を。
「成敗ぃぃ!!!」
二人の男が刀を振り下ろす。俺は傘の柄に手をかけた。
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