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『なん?元気ない。』
後ろから抱き締められて
背中に伝わる鼓動。
会う度に思う。
この余裕、奪ってやりたい
焦燥感。
「…もう、終わりにしたい。」
『…随分突然やな。』
少し下げたトーンで私から離れる。
壁に背中をつけて
腕を組んでこっちを見る。
イラついてる時の顔。
「…前から考えてた。もう、疲れちゃった。」
『俺なりに大切に守ってきたつもりやけど?』
ただでさえ2番目の立場は肩身が狭く
彼女さんを思うと罪悪感ばかりつのり
そんな自分にも嫌気がさし
挙げ句残ったのは
大切な命。
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