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この子がいれば大丈夫。
この子と2人幸せになれる。
愛しい人の子どもなんだから。
2人で愛しい人の幸せを願おう。
｢もう嫌い、すばるのこと。｣
『嘘が下手やな。』
拭われた一筋の涙。
肝心なとこでいつもあふれるこの塩水は
幾度もこの綺麗な手に拭われてきた。
ﾊﾟｼﾝｯ
乾いた音が部屋に響いて
驚いた顔の愛しい人が
右手を引っ込めた。
『…わかった、もーえぇわ。』
ため息をつきながら部屋を出る後ろ姿に
愛している
と、何度も叫んだ。
心の中で。
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